義父の逸話。
2023/09/08
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私の義父は旧制松本高等学校の出身だ。私の好きな作家北杜夫の先輩にあたる。義父は祖父から京都府立医大なら学資を出すと言われ、受験し見事合格した。しかし単位を一つ落としてあろう事か卒業できなかった。
義父はサッカーが好きであった。北杜夫の「どくとるマンボウ青春期」を読むと毎日自分のクラスはおろか他のクラスのサッカーの授業にも参加する先輩がいて、あの先輩は来年大学に合格するか話題になっていたらしいが、その人物こそ義父であろう。
義父はめでたく翌年2回目の合格を果たした。実はこの本は義父の実家にあり、北杜夫なんか読むはずのない義父が蔵書としていた訳が最近ようやく分かった。